アイガモ農法は本当に大丈夫?問題点を探る
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無農薬農法の一つとしてアイガモ農法は有名ですね。
アイガモ農法のお米は、自然派のお米屋さんなら大抵置いていますね。
私も購入したことがあります。
アイガモ農法なら安全!!と思っていましたが、結構問題点がありました。
そんなアイガモ農法の安全性と問題点についてまとめてみました。
アイガモ農法の安全性は大丈夫?
アイガモ農法とは田んぼにアイガモを放すことで雑草を食べてくれるので除草剤を使わずに稲を育てることができる農法です。
しかもアイガモが水田の中の水をかき回してくれるので、常に酸素が供給されます。
そんなアイガモ農法で作られたお米は環境にもよくて安全だと思われがちです。
でもアイガモ農法だから除草剤がいらないというのは間違いです。
ここに大きな問題点が隠れています。
実はアイガモが除草剤を食べてくれるのは雛の間だけなんです。
ということは、アイガモが成鳥になってしまうと雑草が生え放題です。
無農薬にこだわる良心的な農家であれば、雛が大人になっても除草剤を使わずに人の手で除草してくれますが、そうではない場合もあるかもしれません。
さらに、アイガモは稲の病気や害虫にはまったく効果がありません。
ですから、病気の予防や害虫の予防に農薬を使うということも考えられますね。
ですから、アイガモ農法だからと安易に購入するのではなく、生産者のこだわりなどをきちんと知ることが大切ですね。
アイガモ農法の問題点
アイガモ農法はお米の安全性以外にもまだ問題点があります。
アイガモ農法は上記のように雛の間しか雑草を食べてくれませんから、数ヵ月後には役に立たないどころか、餌代がかかるだけになってしまいます。
農家の負担が増えますね。
しかも食肉用に育てていないので、食肉として出荷することもできません。
なので、毎年そのアイガモを自分たちで食べたり知り合いに配ったりするそうです。
アイガモ自体はお金にはならないので農家にとっては負担以外の何者でもありません。
その分、お米へ値段が反映されてしまうのかもしれませんが、それだけでは足りないかもしれません。
私が知るアイガモ農家の方はイベントなどで大人になったアイガモの肉を料理して売ったりしていますが、本当に大変そうです。
また、アイガモの糞が肥料になるとも言われていますが、実は糞は発酵してこそ効果を発揮するのであって、そのままの糞では意味がないようです。
ですから化学肥料を使っている可能性もあります。
これも大きな問題点です。
そして、アイガモは雑草と一緒におたまじゃくしなども食べてしまいます。
これはどういうことかというと、田んぼから蛙がいなくなるということです。
蛙は害虫を食べてくれますから、蛙がいなくなることで、さらに害虫が増えるという悪循環が生まれます。
しかもアイガモが逃げたり、いたちなどの動物から守るために張っているネットのせいで大きな蛙が入りにくいため、さらに悪い循環が生まれます。
アイガモ農法は農薬を使わずにできる夢のような農法だと思われがちですが、意外とそうではないようです。
結局は農家の方が無農薬で作物を作ることは大変なことなのです。
安全なアイガモ農法のお米を選ぶには
では、安全なアイガモ農法のお米を選ぶにはどうしたらよいのでしょうか。
それは、信頼できるお米屋さんを探すことです。
きちんと生産者の方とコミュニケーションをとっているようなお米屋さんが信頼できるでしょう。
私がいつもお米を購入しているお店の方は、自店のイベントなどに生産者を呼んでお客さんともコミュニケーションを取れるようにしてくれます。
そして、時々、生産者のところまで行って田植えを手伝ったりなど積極的に交流しているのをフェイスブックやお店の情報誌などに写真入りで載せています。
近所にそういうお店がない場合は、ネットで買うという手もありますね。
ネットショップをされているお店はフェイスブックなどで、生産者とのコミュニケーションをしているかどうかなども分かります。
そういうお店では、きちんと農薬を使った回数なども明示されている場合がほとんどです。
明示されていなくても聞くことできちんとしたデータを答えてくれると思います。
お店とお客と生産者がつながれるお店を探すことができれば安全なお米が買えますよ。
アイガモ農法は安全? まとめ
アイガモ農法だから絶対安全だとは限りません。
上述の問題点をしっかりと知った上で信頼できるお店で農薬を使っていないかどうか確認することが大切です。
アイガモ米はとても高いですが、農薬を使わずに育てられたお米はそれだけ手間がかかります。
でもアイガモ農法にはそれだけの価値があります。
特にきちんと人の手もかけて育てられたアイガモ米には。
アイガモ米を買う時は、「アイガモ農法」という言葉に踊らされず、安全性を見極めて購入しましょう。